【第二部】事業と女で失敗した私の壮絶過ぎる闇金体験談(闇金借入すったもんだ編)

ヤミヤミへ寄稿された、体験談を紹介します。

 

山岡さんより投稿いただいた体験談を三部作でお届けします。
闇金体験談(山岡さん)

  1. 闇金まっしぐらの借金奈落落ち編
  2. 闇金借入すったもんだ編 ←現在のページ
  3. 闇金ストーリー壮絶返済編

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■良くない組織の男と壮絶なやりとり

 

私が懇ろにしていたクラブの女は、実は「そっち系」のあまり宜しくない組織に属していると思われる30歳位の男と結婚をしていました。

 

そうです。まさに、絶対に手を出してはいけない範疇の女に私は手を出し、しかも妊娠までさせてしまっていたのでした。

 

本当に私の子供なのか、そのあたりは確認する手立てはないわけですが、年ごろだったクラブの女は、泣きながら、その夫の前で、「お腹の子供は、この男の子供よ。あんた抱いてくれないから、この2ヶ月はこの男としかしてないもん」と私を指さして言い放ったのでした。

 

私も、先日まで「あたし、山岡さんとなら、本当に結婚したいなあ」などと猫なで声で私に甘えてきていた女に「この男」よばわれされて、完全にブチギレする寸前になっていたのですが、目の前には直視するだけで縮こまってしまいそうな強面の男が殺意満点の目で私を睨みつけていたので、言葉も発せずにただ押し黙って泣き叫ぶ女の言いたい放題の言動を聞いている事しかできませんでした。

 

少しの沈黙を経て、女の夫が口を開きました。

 

「お前、堕ろす金と慰謝料で500万円用意できるか?本当は事務所行って話つけるんだが、それが1週間以内に準備できるんなら、それで示談にしてやってもいい。俺がどういう仕事をしているか、見てくれをみればわかるだろう?1日時間をやるから、よく考えてみろ」

 

私はそういわれ、開き直り反撃に転じました。

 

「俺の子供だという証拠があるのか?この女が俺しか心当たりがないと言っているだけだろう?俺でもない、あんたでもない、他の男の可能性だったあるだろう!?」

 

私は目一杯の去勢を張って男に反論をぶつけましたが、ちょうど2ヶ月前あたりに思い当たる行為をしているので、心の70%位で、「多分、俺だなあ」という気持ちを持ってしまっていました。

 

相手もプロですから、私の若干の後ろめたさは絶対に見逃しません。

 

2時間以上すったもんだで言い合いをして、結局、「納得行かないなら、場所変えて話しようか?」という男の伝家の宝刀に屈してしまい、「分かった、明日中に返事をするから」と答え、その話し合い(言い争い!?)を終わらせてしまったのでした。

 

■債務整理直後の私に金を貸してくれる所など、闇金しかあり得ない

 

もしも私があの時、ある行動をしていなかったら、私は夜逃げをしていたかもしれません。

いや、絶対にしていたはずです。

 

自分の会社も潰れたばかりですし、マンションだってバックレてしまえば問題ありません。

 

失う財産などないわけですから、そのまま逃げてしまっても良かったのです。

 

ですが、一つだけ、悔やんでも悔やみきれない事を半年ほど前にしてしまっていたのでした。

 

半年前に、私は懇ろだったクラブの女を、自分の実家に連れていき、両親に紹介をしてしまっていたのでした。

 

クラブでナンバーワンを張る女ですから、スタイルもルックスも群を抜いて素晴らしく、かと言って水商売っぽさは微塵もありませんので、両親、そして地元の友人達に披露するには最高の女でした。

 

そうです、地元の人間たちに私はいい格好をしたかったがばかりに、調子に乗ってその女を実家に連れて行き、「結婚も視野にいれて付き合ってるんだ」という風に紹介をしてしまっていたのでした。

 

女に実家の住所も場所もバレてしまっているわけですから、もしも私が夜逃げをしたならば、あの質の悪そうな男とこの女は、絶対に実家に押しかけるはずです。

 

実家では両親と妹が何の変哲もない素朴な暮らしを送り、質素な生活を守っているわけですから、やりたい放題好き放題をやった私が迷惑をかけるわけにはいきません。

 

そのことが足かせになり、夜逃げもすることが出来なかった私は、呆然と「500万円なんて大金、どうやって工面すればいいんだ?」とガランとした部屋の中で思いにふけっていたのでした。

 

■郵便ポストに入っていた一枚のチラシが。。。

 

1時間ほどして私は、とりあえず気分を変えるために外出し外の空気を吸いにいきました。

 

30分ほど散歩をして気分を落ち着かせ、自分のマンションに戻った時、郵便ポストに一枚のチラシが入っていました。

 

「どこでも借りれない方、当社なら大丈夫」

「一千万円まで無担保融資」

「車があるならローン中でも低利融資可能」

「債務整理中の方もご相談下さい」

 

まさに私の為にあるようなチラシだと思いました。

その時は神様からの助け舟のように思えました。

 

両親に事情を説明してお金を貸してもらうなど言語道断ですので(そもそも500万円などという現金があるわけもありません)、アテにできそうな友人もいなかったので、私は最後の助け舟だとばかりにチラシに書いてある電話番号に電話を入れたのでした。

 

普通の上場企業の受付でも通用するようなしっかりした電話対応の女性が電話に出て、「一度弊社までお越しいただき、詳しい相談をさせて頂けませんか?」と回答。

 

私はその対応の良さにも安心感を覚え、電車で30分程のチラシに書いてある住所を訪ね、融資の相談に出向いたのでした。

 

■いかにもな雑居ビルに危険なニオイは感じたが。。。

 

チラシにある住所に行ってみると、「◯◯ビル」とチラシには書いてあるのに、マンションの名前が「◯◯ビル」という風になっていて、ちょっと「大丈夫かな?」という気持ちになっていました。

 

当時はまだ闇金に関してマスコミなどでも少し騒がれだしていた程度でしたので(社会問題化する前でした)、私は少し不安は覚えながらも、背に腹は変えられない状況でしたので、ビル(まあ、マンションなわけですが)の3階の指定の一室のドアの前に立っていました。

 

「なんか、やばそうだ。でも、ここしかないし。どうしようかな」

 

ドアの前で何分迷っていたか、しっかりとした記憶はありませんが、かなり躊躇していた事をよく覚えています。

 

チラシには「株式会社◯◯エージェント」と書いてあったのですが、マンションの集合ポストには名前はありませんし、部屋のドアにも、なんにも書いてありません。

 

ですが、そこで私は腹を括りました。

 

「ここで借りて、とりあえずアイツらと示談しないと、とんでもないことになってしまう」

 

私は思い切ってベルを鳴らすと、中から無愛想な男が顔を出したのでした。

 

■受付のお姉さんなんてどこにもいない

 

電話に出たお姉さんがすごく感じが良かったので、思い切ってこのヤバそうな金融屋に金を借りにきたわけですが、出てきた男の対応といい、通された事務所(まあ、普通のマンションの部屋に机が置いてあるだけですが)の感じといい、どうもイメージと違った印象を持ちました。

 

何より、事務所にはもう一人、いかにもヤンキーの兄ちゃんのような若い社員(?)がいたのですが、私に挨拶もすることなしに、なんだかパソコンに向かって難しそうな顔をしているだけ。愛想の良かった電話口の女性社員はどこにもいる気配はありませんでした。

 

私は、「電話口で対応してくれた女性のかたは?その方が感じ良かったんで今日は来たんだけど」とソファの対面に座った男に質してみると、「今日は生理休暇だよ」とにべもありません。

 

今思えば、恐らく電話秘書サービスかなにかに登録してある女性が、ここの金融屋の女性事務社員として対応をしていたのでしょう。そんな事も気が付かなかった当時の私は、恐らく止事無き事情にかなりテンパッてしまっていたのでしょう。

 

ここまできて別の金融屋を探すわけにもいきませんから、私は腹を決めて、この金融屋で

500万円の借り入れ交渉を進める事にしたのでした。

 

■「トイチ」ってなんだろう?

 

私は単刀直入に500万円を借り入れしたいと担当の男に切り出しました。

 

「何に使うんです?」

「事業のつなぎ資金です。大きな入金が見込めるんだが、今月はどうしても資金繰りをしないと会社が回らない」

「うちは普通の消費者金融と違うのはわかってますか?」

「まあ、失礼ながらそうおもうが、私も背に腹は変えられない状況です。」

 

ちょっとしたやりとりをしただけですが、妙な睨み顔の男と完全にガチンコの交渉をしているので、ワキの下から変な汗が吹き出しているのが自分でもよくわかっていました。

 

相手の男は中空を見つめ、なにやら思案をしています。

 

そして、順番がおかしいと思うのですが、このタイミングで私に名刺を差し出してきたのでした。

 

「申し遅れましたが、私、こういうものです。」

 

渡された名刺には、次のように書かれていました。

 

「第一クレジットサービス 店長 上田○○」

 

いかにもパソコンで作ったような安っぽい名刺でしたが、そんな事は私にはどうでも良かったです。

 

とにかく示談を成立させないと、なにか恐ろしいことになってしまう気がしていたので、頼れるのは、この第一クレジットサービスという金融会社(?)しかありません。

 

私は丁寧に名刺を受取り、そのまま半分ハッタリで大きな商談が来月にまとまる可能性があり、そこで2千万円の売上があるので、今月さえしのげれば会社が回っていく事と、経営も順調に再起動できる事を、上田と名乗る店長にとうとうと説明していたのでした。

 

その話は実はハッタリではなく、当時、可能性はかなり低かったのですが、1件だけかろうじて残っていた焼却炉の商談が急展開で現実味を帯びてきており、その借入交渉をしている時に、私はその交渉が成立するのではないかと期待を抱いていたのでした。

 

交渉がまとまる可能性は低かったですが、一縷の望みでもないと人間、心が折れてしまうものです。

 

私は、「この焼却炉の話は絶対にまとまるんだ」と自分を信じこませながら、この金融屋の店長と交渉を進めていたのでした。

 

店長の上田はゆっくりと口を開きました。

 

「わかりました。じゃあ、500万円準備しましょう。但し、条件があります。金利は10日で1割、いわゆるトイチってやつです。うちは営業の免許は持っているが、今回は私が個人であなたにお金を貸すのだと思って下さい。ですから金利はトイチです。そして、不動産の物件を何か1つ担保に入れてもらいたい。金利と担保の条件が飲めるなら、500を今日中にでも準備しますよ」

 

私は目の前に500万円をちらつかされて、冷静さをすっかり失ってしまっていました。

 

トイチなら10日で50万円の金利ってことか。かろうじて残っている焼却炉の話がもしもまとまれば、少し返済をまってもらって金利も含めて一気に返済ができる。ただ、不動産の担保といえば両親の実家しかないな。でもここまで来たら、何とか借入して楽になりたい

 

私はトイチの重さや、担保というものの重さをあまり冷静に考えることなく、目の前にちらつかされた500万円にすがりついてしまっていたのでした。

 

「担保といってもどのようにすれば良いのですか?両親が持ち家ですが、担保に入れる云々の相談を持ちかけて、両親を心配させる事はできません。仮に相談をするとしても、説得する時間もありません。どうやって担保入れをすれば良いのでしょうか?」

 

店長の上田はニヤリと不気味な笑みを浮かべて、私にこう持ちかけたのでした。

 

「なーに、簡単ですよ。借入の契約書と一緒に、あなたの印鑑証明とご両親の印鑑証明、そして実印をくっつけた念書を書いてもらえばそれでOKです。ご両親の実印を預かる口実なんか、色々と考えられるでしょう。会社で土地取引が必要になり、与信力を強める為に両親の保証もあれば契約がスムーズになるとかなんとか言えば、親なら拒否はしないはずです。あ、ただ、この知恵は俺がアドバイスしたって事は内緒にしておいてもらわないと困りますよ」

 

もしも私が冷静であったならば、「アドバイスは内緒に」と聞いた時点で、「これはヤバイ」と自分自身にストップをかけていたことでしょう。

 

このような入れ知恵系のアドバイスをして借入を迫る人間との接触が一番危険だという事は、私は多くの先輩方から話を聞いていましたので。

 

ですが、その時の私は冷静さを失ってしまっていました。

 

本当に私の子供かどうかわからないのに、1日1日お腹の中で大きくなっていってしまう懇ろの女の赤ん坊の事が恐怖心となって私に襲いかかっていました。1時間でも時間が惜しいと私は感じていました。今にしておもうと不思議な感覚です。

 

別に責任を感じる必要はないのですが、人の女房を孕ませてしまったという罪悪感、そして、孕ませた相手の夫は、間違いなくそっち系の人間であるという恐怖感。

 

人生で味わったことのない妙な重圧に負けて、私は冷静でいられなくなってしまっていたのでした。

 

私は店長の上田にこう返事をしてしまったのでした。

 

「わかりました。では両親の実印と印鑑証明を預かり、私が念書を書けば、500準備してもらえるんですね?何日以内に準備すればいいんですか?」

 

上田はこう答えました。

 

「まあ、明日中だね。こういう話は暖かいうちに決めないとさ、おたくも私も熱が冷めてしまうんだよ。これは会社を通さずに私が個人的に貸し出すお金だから、そのへんの情熱は汲んでほしいよね」

 

すっかり金融屋のペースになってしまっていましたが、その辺は相手もプロです。焦って借りにきている私の腹の中など全部お見通しだったのでしょう。

 

私は相手に言われるままに、すぐにその事務所を後にして、そのまま電車に飛び乗り実家へと急いだのでした。

 

■親の優しさが身にしみた

 

実家に着いた時、私は極力平静を装うように努力をしました。

 

真実を全て話して、事情を全部説明する選択肢も残されていましたが、そのようにすると両親に心配をかける事になりますし、なにより説得に時間がかかってしまうような気がしていました。

 

今にして思えば、焼却炉の契約が決まる可能性も限りなくゼロパーセント、いやマイナスのパーセンテージしかなかったのですが、その時の私は盲目的に(宗教的と言ってもいいかもしれません)、「最後の望みの焼却炉の商談、絶対に決まるはずだ」と信じこんでしまっていたのでした。

 

これって、お金で焦った時の人間の弱さが本当に良く出ているエピソードだと思いますね。ほぼまとまる可能性のない契約がまとまるように信じ込めるなんて、今の自分には想像もできません。でも、その時の私は、「1ヶ月後には契約がまとまり、2千万円の契約金が振り込まれる」と信じてしまえるようになってしまっていたのです。

 

その確信があったので、両親にも迷惑がかかるなんてこれっぽっちも思っていませんでした。本当に危険な感覚です。

 

私は、「会社で焼却炉設置用の土地売買の話があり、一人でも多くの保証があると市との交渉が進めやすい」と、今にして思えば笑ってしまうようなおかしなつくり話を両親にぶつけ、それを信じこませてしまっていたのでした。

 

両親は、「お前の助けになるなら」とすぐに市役所にすっ飛んでいってくれ、印鑑証明を取得、2人の実印も私に預けてくれたのでした。

 

冷静さを失うと、人間盲目になり、何かすがれるものを一途に信じてしまい、肉親を騙す事も平気になってしまう。今にして思うと、なんという事をしていたのだろうと感じ、恐ろしくなってきてしまいます。

 

両親の優しさが身にしみて、「親ってありがたいもんだな」と闇金屋に向かう電車の中で薄っすらと涙が出てきてしまっていたのを今でもよく覚えています。

 

■闇金屋に言われるがままに印鑑証明等を相手に預けてしまう愚行

 

私は金融屋にその足で戻り、両親の印鑑証明を相手に提出をしました。

 

印鑑証明と実印を持つ事で、どんな恐ろしい事が起こるか、当時の私にはわかりませんでした。

 

私は上田が差し出した借入の契約書に自分の実印を捺印し、念書に「返済が滞ったおりには、以下の住所の自宅を売却し、その売却代金を返済に充当させる」と自筆で書いて、私と両親の3人の連名のサインを書き入れ、実印3つをついて、その念書を書き上げたのでした。

 

これで契約は成立です。

 

上田は別室から100万円の札束を5つ持ってきて、私の目の前に差し出しました。

 

「じゃあ、あらためてください。ジャストで500ありますから」

 

私は2回、1万円札が500枚あるか確認をしました。500万円なんて一枚ずつ数える機会はそうありませんが、「500枚って物凄い数なんだな」と思った事をよく覚えています。

 

その時には上田の会社が闇金業者とは思ってもいませんでした(正規の業者ではないが、上田の対応は人相は悪いものの、極めてサラリーマン的だったので、「金利の高い金融屋」くらいにしか思っておらず、闇金業者だとは思ってもみませんでした。)ので、私は500万円を手にしてすっかり有頂天になってしまっていました。

 

実際には返すあてなどないのに、トイチというとんでもない金利で、しかも、返済が滞った場合には両親の自宅を売却して返済しますという念書まで取られ500万円もの金を闇金業者から借入をしてしまった私。

 

「とにかくあの女、そしてなにより、あの女の夫と早く縁を切りたい」。その一心が駆り立ててしまった私の行動だったわけですが、今思っても、なぜ軽率にそんな無謀な借金をしてしまったのか、自分の行動には理解ができないでいます。

 

マトモな組織にいない男の女房を孕ませてしまったという罪悪感と恐怖感。当時の私には、その2つの重圧がトンデモないものに感じられていたのでしょう。。

 

何の遊びもせずに平穏な人生を送っていた両親を巻き込んでのすったもんだの序章が、そこで始まってしまっていたのでした。

 

恐怖と罪悪感。嘘をつける自分。0.05%もない確率を80%にも感じられるようになってしまう感覚。

 

思い出すだけで寒気がしてきますが、この一連の行動ですら、地獄の入り口に過ぎないのでした。

 

 

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